投資信託やETFに興味がある方は年々増えてきていますが、
投資信託と米国ETFの違いを知らない人も多いようです。
今回の記事では
- インデックス投資と米国ETFの違い
- それぞれのメリット・デメリット
- どちらのほうが自分に向いているのか
をわかりやすく解説していきます。
- これから投資を始めていきたい方
- 今投資をしているけど、今のままでいいのか悩んでいる方
にとって参考になりますよ♪
投資信託と米国ETFの違い




投資信託とETFの違いをざっくりまとめると
- 投資信託・・・初心者向け
- ETF・・・上級者向け
といった感じになります。
ですよね〜。
そんな方のために、もう少し詳しく解説していきます。
投資信託と米国ETFの違いを簡単にまとめるとこのようになります。
投資信託 | 米国ETF | |
上場・非上場 | 非上場 | 上場 |
購入場所 | 証券会社 銀行 郵便局 など | 証券会社 |
買付手数料 | 基本無料の場合が多い | 0.4%〜 |
為替手数料 | 無し | 有り |
年間手数料 | 0.09%前後 | 0.03%前後 |
最低購入可能額 | 100円〜 | 10,000円〜 |
定額積立 | 可能 | 不可能 |
税金 | 繰延 | 配当課税 |
価格 | 1日おきに変動 | リアルタイムで変動 |
配当金 | 無し | 有り |
購入場所の違い
投資信託というのは、銀行の窓口や郵便局などでも行うことができます。
また、今はロボアドバイザーなどの投資信託サービスも登場していますね。
一方、ETFというのは証券会社でしか購入することができません。
迷ったら楽天証券・またはSBI証券で口座開設をしましょう!
手数料の違い




投資信託と米国ETFは、まず手数料が違います。
手数料は大きく3つ。
- 買付手数料
- 為替手数料
- 運用手数料
買付手数料
投資信託は、つみたてNISAなどがメインになりますが、そのほとんどの銘柄には買付手数料がかかりません。
一方、米国ETFの場合は買付手数料がかかります。
余談ですが、ぼくもおすすめしている楽天証券やSBI証券では、有名な米国ETFの買付手数料が無料のものもあります。
為替手数料
さらに、米国ETFには為替手数料もあるのが注意点!
投資信託は基本的に円で購入できるのに対し
米国ETFはドルで購入するので、ドルに両替するのに手数料がかかっています。
為替手数料は証券会社や時期によっても異なりますので、購入前に事前に確認しておきましょう。
ちなみに、ぼくがメインで使っている証券会社の場合は
- 楽天証券・・・1ドルあたり0.25円
- SBI証券・・・1ドルあたり02円
になります。
仮に、1ドル100円だったとした場合
10000円を100ドルに変えようとすると、
20円、または25円の手数料がかかるということですね。
購入手数料や為替手数料のことを考えると、投資信託のほうがオススメということになります。
年間手数料の違い
投資信託と米国ETFの資産運用にかかる年間手数料を比較してみましょう。
人気の投資信託銘柄である「eMAXIS Slim 米国株式」と、ほぼ同じ内容である米国ETF「VOO」を比較してみると
年間0.0968%
年間0.03%
他にも全世界株の投資信託、「楽天VI」と、同じような内容である米国ETF「VTI」の場合は
年間0.162%
年間0.03%
となります。
運用コストのことを考えると米国ETFのほうが安いということですね!
- 購入手数料、為替手数料に関しては投資信託のほうが安い
- 運用手数料に関しては米国ETFの方が安い
購入方法の違い




投資信託とETFでは購入する際に大きな違いがあります。
投資信託
- 金額指定(日本円)で購入
- 最低100円〜
- 毎月10,000円と決めた場合、10,000円分を投資していく。
- 1日おきに価格が変動する
ETF
- 1株単位(ドル)で購入
- 1株10000円のときもあれば、12000円かかるときもある。
- 毎月定額の購入ができない
- リアルタイムで価格が変動する
投資信託は、価格が1日に1回決まり、その日の間は値動きしないことが特徴です。
その日の価格で安い!と思ったら、その日のうちであれば価格は変わらないので安心して買うことができますね。
投資信託を始めると、常に値動きが気になる・・・という方には投資信託がオススメでしょう。
ETFの場合は米国株式のチャートがリアルタイムで変動しています。
買いたいと思ったときに買わなければ、気がづけば価格が大きく変わっている場合も。
- チャンスをものにしたい!
- 自分の好きな価格で買いたい!
という方には米国ETFのほうが向いていると言えます。
米国ETFは配当金がもらえる!




米国ETFを所有していると、毎年配当金がもらえます。
配当利率は投資先によって異なりますが、例えば3%の配当がもらえる銘柄だった場合
10000ドル預けていれば、300ドル(30000円ほど)もらえることになります。
これが米国ETFを所有していて嬉しいポイントだという人も多いですね。
配当金は税金が引かれる
配当金には、二重課税という税金が天引きされたものが実際に手元に届くお金になります。
まず米国で10%
そこからさらに日本で20%の税金が引かれます。
合計で約28%ほどのお金が税金として引かれることになります。
仮に配当金が10000円だった場合、手元に届くのは7200円ほどになると思っておきましょう。
一方、投資信託の場合は配当金は入ってきません。
そう思う方も多いですが、そんなこともないんですよ!
投資信託にも実は配当金は出ているんです。
投資信託の場合は、配当金を自動的に再配当される仕組みになっています
さらに投資信託の場合
10000円の配当金→米国での10%の税金のみが引かれる
残った9000円をそのままつみたてて再投資してくれるという仕組み。
投資信託・ETFのメリット・デメリット




なんとなく投資信託と米国ETFの違いが分かってきたと思います。
投資信託と米国ETFのメリット・デメリットをまとめました。
投資信託のメリット・デメリット
- 毎月定額積み立てることができる
- 買付手数料が無料
- 少額から投資できる
- 比較的低リスク
- 配当金がない
- 短期投資には向いていない
- 投資できる銘柄が限られている
- 毎月コツコツと貯めていきたい
- 配当金を再投資していきたい
- 年間積立額が40万円以下
- なるべくリスクを抑えたい
- 楽に投資したい
米国ETFのメリット・デメリット
- 銘柄が多い
- リアルタイムで投資できる
- 運用手数料が安い
- 配当金がもらえる
- 少額から投資できない
- チャートの変動が気になりやすい
- 定額積立ができない
- 臨機応変に資産運用できる自身がある
- 配当金をもらいたい
- 運用コストを少しでも安くしたい
- 1回の買いつけ金額が大きい
- 年間40万円以上投資をする
- 年収がある程度高くて、外国税額控除の手続きができる
投資信託、米国ETFどちらにもそれぞれメリットやデメリットがあるんです。
資産形成にはどちらがオススメ?




給料から毎月いくらか決めた金額を投資しやすいのは投資信託。
投資信託の場合は、自動的にドルコスト平均法という賢い投資方法ができるのが特徴。
日本円で決まった額を毎月投資することによって、
- 株価が値上がりしているときには少量
- 株価が値下がりしているときには大量
に購入できる方法です。
スーパーの買物で例えると、1000円持っていて
- キャベツが200円のときには5玉
- 400円に値上げした場合は2.5玉
- 100円に値下げした時は10玉買っちゃう!
という仕組み。
ドルコスト平均法を使うことで、
- 安いときにたくさん買うことができ
- 高いときに下手に買いすぎるリスクを抑える
ことができるんです。
一方、米国ETFの場合は毎月30万円など、高額投資に回せる人の場合は定額積立もできますが、少額の場合は1株買えるかどうかがギリギリ
といったように、ドルコスト平均法が使いづらいんです。
SBI証券の場合、定期積立というものもあります。
しかしその場合、毎月10,000円の積立をしたとしても、投資するETFの価格が一株10001円以上であればそのタイミングでは投資できません。
定期積立を現実的にするためにはそれなりの投資資金が必要になります。
投資信託の注意点




投資信託はETFよりも手軽に始めやすいのが特徴です。
しかし、投資信託にはぼったくり商品が多いのが実際のところ
銀行の窓口などですすめられる商品はほぼ確実にボッタクリ商品と思って良いでしょう。
なぜなら、窓口で進められる投資信託商品は、銀行員への委託手数料が含まれます。
その手数料は平均1%ほど。
投資信託の平均利回りは3〜7%なので、そのうちの1%を手数料で取られてしまうのはかなり大きいのです。
他にも、投資信託で出た利益を再投資するのですが、その時にかなりの手数料としてとられてしまうことも・・。
このようなボッタクリ商品が横行しているので、注意しましょう。
じゃあ、自動で投資信託をしてくれるロボアドバイザーとかはどうなの?
結論:ネット証券で口座を開設して自分で銘柄を決めて投資していきましょう。
それが最も確実な方法です。
まとめ:まずは投資信託から始めてみよう




お金の確実に貯めていくためには長期投資が最も有効な手段です。
その長期投資をするにあたって
- 毎月定額で積み立て続ける
- 配当金を再投資して元本を増やしていく
この2つが非常に大切になってきます。
ETFの難しいところは、市場がリアルタイムなので感情に流されて不安になる可能性があるというところ。
ずっと積み立てていたはずなのに、株価が大暴落した時に不安を感じて売ってしまい大損することも。
ETFは配当金を自分で再投資し続けなければいけないんです。
ところが投資信託の場合は、一度積立設定さえずれば配当の再投資などもすべて自動でやってくれます。
投資初心者の方は、まずは年間40万円を目標につみたてNISAでの投資信託を始めましょう!
米国ETFはつみたてNISA枠を使い切ってから始めよう




米国ETFを購入するという方は
- つみたてNISAの枠を使い切っている
- ある程度運用学が大きくて手数料で損をしない
- 配当金がほしい
- 投資信託よりも運用コストを下げたい
この条件に当てはまっているかを確認しましょう。
特に、国が用意してくれているつみたてNISAという仕組みは、本来20%ほどかかる税金を無料にしてくれるという最高のサービス。
これを使わない手はありません。
つみたてNISAを満額利用した上、さらに余裕資金があれば、そこから米国ETFに積立投資をしていきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
【参考書籍】